バンコクの大気汚染が咳を引き起こす

はい。この記事を見に来た皆さん。最近のバンコクの空気の悪さが気になって咳が出たりして来てくれた方がほとんどでしょう。
バンコクでは例年大気汚染が問題になっています。特に乾季では雨が降らないために粉塵が舞い上がり、世界保健機構(WHO)の基準値を大きく超えたPM2.5が検出されて学校や政府機関がお休みになったりと事態はかなり深刻なんです。
バンコク政府も水をまいたり、人口雨を降らせてみたり、排気ガスが酷い古い車の取締をやったりと色々試しているのですが効果は今ひとつ。
てばこさんはもともとそんなに身体が強くない手羽先なんですが、案の定バンコクに来ると毎回咳が止まりません。
今回はそんなてばこさんが、咳対策としていろいろ試してみて、効果があったものを書いてみたいと思います。

咳の原因はアレルギーの可能性もあります
今回のメインは大気汚染が原因での咳止めの話なんですが、咳対策の前に、もし過去にアレルギーの疑いなどがありましたら、ダニの可能性も疑わなければいけません。
日本だけでなく、バンコクにももちろんダニはわんさかいまして、特にチリダニという細かいダニがベッドなどに潜んでいまして、これがアレルギーを引き起こしている可能性も視野に入れなければいけません。
特に雨季で急に咳が止まらなくなった場合は、乾季よりもダニアレルギーの可能性は高まります。(雨季は大気汚染が和らぐ+ダニは増える時期)
もし1~2週間咳が止まらないようでしたら、大気汚染と同時にダニアレルギーも疑わなければいけません。(もちろんマイコプラズマや風邪の可能性も考えつつ)
ダニ対策としてはとにかく殺虫と掃除です。
特にベッドのマットが怪しいです。布団やシーツは皆さん洗濯すると思うんですが、ベッドマットはなかなか手を出せません。ただてばこさんの経験上、ベッドマットを天日干ししてからバシバシたたいたらその夜から急に咳が止まった経験が何度もあります。
雨季の場合でしたら、とりあえずマットにシーツを被せて、マットとシーツの間にドライヤーでガンガン熱風を送り込むのが効果的です。その後、晴れ間を狙ってベランダでバシバシマットをたたけばダニの死骸が飛んでいきますので、もしそれで咳が少し楽になったらアレルギーを疑いましょう。この場合は病院に行けばアレルギー専用のお薬ももらえますよ。
咳を止める王道はやはりマスク
N95レベルのマスクです
こちらは1週間街のど真ん中を歩きまくった中古マスクと新品の比較
物にこだわりの強いてばこさん。マスクもかたっぱしから試していますが、結局大気汚染にはN95レベルのマスクでないと太刀打ち出来ない事を身をもって知りました。
上の写真のマスクってなんかごついですよね?
これがN95規格のマスクなんですが、これは米国労働安全衛生研究所(NIOSH)という機関が定めた、最も捕集しにくいと言われる「0.3μm(マイクロメートル)の微粒子を95%以上捕集できること」が確認されているマスクです。
日本には厚生労働省が定めたN95と同等の性能をもつ規格としてDS2というのがありますね。ちなみに1μmは1000分の1ミリです。
0.3μmの微粒子がどれくらい小さいかと言いますと、例えば髪の毛の直径が80~100μmで、花粉のサイズは10μm~100くらい。咳やくしゃみにともなうインフルエンザウイルスでも5μmくらいのサイズです。
普通の安いマスクが食い止められるのはだいたい5μmまでと言われていますので、花粉症や風邪対策ならばN95規格を使わずとも、普通のマスクでも結構食い止めることが出来ます。
しかし問題は排気ガスですよ。これらはPM2.5と呼ばれてまして、サイズが2.5μm以下の微粒子の総称です。普通の安いマスクでは繊維を通過してしまって防ぐことができません。そしてたちの悪いことに、2.5μmというサイズの微粒子は人間の肺の奥深くまで届いて付着してしまうために呼吸器系疾患を引き起こしてしまうんです。
バンコクの小児科の待合室に行くと、日本よりも多くのお子さんがゴホゴホ咳をしているのを見ると胸が痛くなります。
そしててばこさんの咳は間違いなく大気汚染が原因なので、N95のマスク装着は絶対なのですが・・
ではお薬はどうでしょう?
バンコクのコンビニで手に入る咳止め薬


ムカデ印の咳止め

こちらはバンコクでは有名なムカデ印の咳止め。
一時期このムカデのデザインが気持ち悪いけど効果抜群という話がTwitterで話題になってバズってましたね。
天然ハーブが調合してあり、一回3~4粒を舐めます。左の袋入よりも右側のケース入りのほうが使いやすくておすすめ。味は苦酸っぱいです。
正露丸みたいな見た目なのでお水と一緒に飲んでしまう人がいますが、これは舐めて喉にとどまらせるタイプのお薬なのでご注意を。タイの若い子たちはあまり手を出しませんが、おじちゃんおばちゃんは常備してます。効果は一時的ですがたしかにありますよ。
パラセタモールが含まれている風邪薬

右の赤いものはパラセタモールというやつで、日本だとアセトアミノフェンという成分です。総合風邪薬で鎮痛や解熱作用があります。
咳のしすぎで喉に痛みを感じると、それが咳のトリガーになってまた咳がではじめたりもするので、咳止めのサポートとして使います。
お薬は人が持つ自然治癒能力を妨げるので、呑むと結局治りが遅くなるという話ももちろん存じておりますが、咳は喉の粘膜を物理的に傷つけてしまうので、それを防ぐためにはやはり咳がひどい時は咳止め薬は飲んだほうが良いです。
パラセタモールは、日本だと有効成分が1錠200mgとかですが、これは1錠500mgで強め。しかしパラセタモールは成人の場合、1日の摂取量が1500mgを超えなければ許容範囲ではあります。
効き目は劇的なものではないですが、副作用も弱いお薬なのでまあ飲みたい時に飲んでも大丈夫。
ちなみに真ん中の緑色の薬もパラセタモールです。右の赤い方は大抵のセブンイレブンにありますが、緑の方はあったりなかったりです。効果はどちらも一緒。
アヘン入りの咳止めシロップ

こちらの緑色に虎が書いてある箱は、麻薬成分で知られるアヘン入りの咳止めシロップです。日本ではなじみのないアヘンですが、世界的に咳止めや下痢止めで使われたりしています。1日に3回、一回に5ml程度をちびちび飲むと喉が少し麻痺して痛みが和らぎます。
ちなみに虎のケースの右側にある、水色の箱に木の実が書いてある箱も咳止め。こちらはユカンという植物由来のシロップで、こちらも一回5ml程度を飲みます。どっちも美味しくないけどタイの若い子たちは虎よりもこっちを選びます。見た目って大事。
ついでに言っておきますと、上の段の白い蓋のガラス瓶は万能消毒液。その左側の人の顔が書いてあるやつは鼻水鼻づまり対策のお薬です。
やっぱり咳止めにはパラセタモールなのか

こちらはスーパーのBigCに売ってる薬です。Panadolも総合風邪薬のパラセタモールですね。ちょっと画像切れちゃってますが、左側のピンクのものはSaRaという薬でセブンイレブンにもあります。これもパラセタモール。タイはいつだってパラセタモール頼り。
でもこのSaRaは結構カバンの中に入れている人が多いイメージ。タイ人は風邪薬にも頭痛薬にも利用している感じです。
薬局で売っている咳止め
風邪薬としてはブランドイメージ最高のTIFFY

こちらはタイでは超有名な風邪薬TIFFY。
タイのお薬ブランドイメージで一位を獲得しております。大抵の薬局で手に入ります。しかし内容はやはりパラセタモール500mg。一応クロルフェニラミンとフェニレフリンという鼻水鼻づまり対策の成分も含まれております。
4錠入って10バーツ位(35円)なのでとってもお手軽。
てばこさんは、咳とあわせて鼻水もでますので、普段はこれをメインに使っています。
ツルハドラッグで咳止めっていうとIYAFINでてきます

こちらはTIFFYと同じ会社が作っているIYAFINというお薬です。やっとパラセタモール以外の成分出てきましたね。デキストロメトルファンという成分ですが日本だとメジコンって呼ばれてますね。直接咳を鎮める成分です。
パラセタモールに比べて副作用が強いのでセブンイレブンでは売っていません。てばこさんは咳がひどい時はツルハドラッグでこちらを購入してます。値段は20バーツ(70円)とかそれくらい。
このお薬+のど飴のコンボで3日たっても症状の改善が見られなかったら、引っ越しか、マスク24時間か、病院へ行く選択肢になります。

ブーツ(Boots)に売っている咳止め

こちらは世界展開しているドラッグストア「Boots」に行くと売っている咳止めです。
痰がからまない乾いた咳の時はこれを勧められます。1シート10錠いりで35Bとお安め。寝る前に飲むと一晩咳が止まってくれて助かりました。
形状がまん丸で飲みやすいのが良いところです。
喉が痛い時はおなじみイブプロフェン

こちらは日本で定番のバファリンに含まれているイブプロフェン400mgが含まれているソフトカプセルのBRUSOFTです。ブレズ薬局で85Bで売っています。
イブプロフェンは関節痛、生理痛、歯痛などを和らげ、発熱を抑えるお薬ですが、喉の痛みにも効きます。
なお、日本のバファリンプレミアムDXは1錠あたりイブプロフェンが80mgですが、これは1錠400mgなので超強力です。
ただし、1日の最大服用量は600mgとされておりますので、1日1回までにしておきましょう。
即効で喉の痛みを抑えるならDifflam Forte

こちらは日本でいうのどぬ~るスプレーですね。喉の奥に直接噴射して一瞬で痛みを取ってくれる非ステロイド性抗炎症薬です。
超速攻性があり痛みを伴う咳の時は救世主となりますが、持続時間はせいぜい15分なのがつらいところ。
お値段はブレズで300バーツちょっとで結構なお値段でしたが、個人的には手放せない喉のお薬でございます。
ローカルの薬屋さんだとこんなのもでてきます
こちらはてばおさん行きつけの最高にフレンドリーなトンローのローカル薬局
Terco-Dっていうタイの咳止め薬です
こちらは先程紹介したIYAFINと同じくデキストロメトルファンという咳止めの成分がメインのお薬です。
ローカルの薬局に行くとIYAFINよりもこっちに出会う確率のほうが多いかもしれませんが、効果は同様で10錠60バーツです。
ローカル薬局は英語が通じないところもチラホラありますが、トンロー通りのこの薬局は店員さんの知識は豊富で英語はペラペラでさらにフレンドリーで色々な相談にのってくれるおすすめ薬局です。
1回1錠、1日4錠まで飲んでもOKです。
空気清浄機で果たして咳はとまるのか?

てばこさん、あまりにも咳がひどいのでバンコクの中心部までいって、日本製の空気清浄機も購入しましたが、コレに関しては残念ながら目に見える効果がでませんでした。
一応HEPAフィルターというPM2.5をきちんと捕まえてくれるフィルターを使用していたのですが、結局テニスや外食で外に出ることが多かったので、家に引きこもらない限りは大きな効果が見込めません。まあこれは空気清浄機が悪いのではなくて、生活習慣の問題ですね。
実際、空気清浄機をフル稼働させていますと、掃除の時にたしかにほこりは少ないなって感じますから、集塵効果はあります。
ちなみにシャープ製の空気清浄機だったのですが、お値段は16900バーツ(当時65000円)と日本よりもかなり高いので、バンコクに短期滞在の人はまったくもって買う必要は無いです。てばこさん引っ越しの時に重いからって置いていっちゃいましたし(1ヶ月しか使ってない)
たまたま本業のFXで利益がでたので、勢いで購入したそうです。

咳が止まらないのでバンコク郊外へ引っ越しました
プラカノン駅周辺のご様子
てばこさん、引っ越しが趣味みたいなものなので色々な場所に住んでいましたが、咳がピークの時はBTSプラカノン駅から徒歩5分のところに住んでいました。スクンビット沿いでたしかに交通量は多く、少しの外出でも排気ガスからは逃れられません。
しかし止まらない咳、プラカノンはすごく便利な立地とは言え、命には代えられません。
そこで思い切って緑の多いバンコク南のBTS bearing(ベーリング)駅まで引っ越してみたんです。
空気のきれいなベーリング駅へ引っ越すと・・・
ベーリング駅、てばこさんの家の近所
プラカノン駅からはBTSだと20分、バスだと50分くらい
てばこさん、ベーリング駅周辺の不便さに絶句。
リュック一つで世界を回る貧乏旅行にロマンを感じるのに、日本にいる時は買い物好きの浪費家の手羽先。FXで勝つとすぐにネット通販に走っていたのにベーリングではお金を使える場所がない。
2日目ですでにホームシックになりました。・・・・が!
そうなんです。やっぱり空気清浄機やお薬やマスクも効果はありますが、根本的な原因を取り除くことが一番大事。バンコクで咳に悩まされている方、最終的な方法として「引っ越し」を頭の片隅に入れておいてくださいね。
バンコクで咳が止まらない時 まとめ


