こちらですが、2021年9月時点で残念ながら閉店となっておりました
バンコクで最も歴史ある日本人宿
こちらはバンコクの日本人宿の草分け的存在である民宿日出です。
「民宿」と言いきっちゃってまして、読み方は「みんしゅくひで」ですね。場所はプロンポンから南へずっと行きまして、ラマ4通りを渡ったところにあります。
宿の近くには日本人コーチが常駐するテニスのAPFアカデミーズ、ノアテニススクール、テスコやbigCなどの巨大スーパーや温泉、フィットネス、日本街などあらゆるものがそろっている立地で、さらに周辺に競合する宿泊施設が少ないことから、てばこ&てばおさんも昔は日出を常駐宿として使っていましたが、現在は周りがどんどん発展して変化する中で、日出は少し取り残されてしまった感があります。
民宿日出は日本人バックパッカーの聖地
2018年に見た時は一階のレストラン部分が2倍の広さになっていました
入口のセンサーロックです、意外と機能しています
最近は食堂もあまり賑わっていません
一応エアコンが効いている食堂を増設しましたが・・・
2016~17年頃に保育所ができてましたね
2階の談話スペースです
こちらは飲食ができるスペースです。昔は毎晩賑わってました
日出がいつからあるのかわからないですが、まだバンコクにBTSが開通していなかった頃からすでに日本人の間ではとても有名な宿でした。
昔のバンコクはインターネットもまだ発展していないので情報も無く、英語もほぼ通じず。身振り手振りでとにかく行動&開拓していくたくましい人たちがたくさん泊まっている印象でした。
旅の情報は日本人宿で出会った人たちの口コミと、どの宿にもノートが置いてあってみんなで記帳しあって情報を共有していました。ですのでバックパッカーをするためには現在よりもコミュ力が必須でしたね。というかコミュ力がない人はそもそも海外に出れない時代でした。
現在ではオシャレなカフェが立ち並び、ローカル感が全くなくなってしまった元バックパッカーの聖地カオサンですが、そのカオサンで会う人達の中にも日出から来た人や、この後日出に行くという人達がたくさんいましたね。それだけバンコクに出入りする日本人達の情報の中心だった宿です。
日出は老人ホームと言われて久しい
こちらはてばこ&てばおさんの部屋です。二人で1泊330バーツです。
日出はシングルルームで安い部屋だと一泊280バーツ、ドミトリーだと220バーツという値段で営業しています。これでも値上げして以前は更に安かったです。当時の日本人宿としてはかなり安いのに個室ということで人気を集めました。
しかし最近のバンコクには日出より安い部屋はたくさんありますし、日出はWi-Fiが別料金で1日30バーツ、トイレとシャワーは共同、建物は古いし、年金生活の老人たちが占拠してしまっている状況なので分が悪いです。
上の写真のてばこさんとてばおさんの部屋は一人あたり165バーツですし、これにジムとプールがついて、家の近所に巨大モールがあるのだから情報を見つけられる若者はそっちに流れます。
ホテルの情報なんてネットで全て共有されてしまってますので、検索上手な現代の若者がわざわざ日出に行く必要がなくなってしまったんですね。
ただ、5~6年前まではまだ少しは賑わっていたんですよね。Airbnbやアゴダのような宿を探すサイトもまだそこまで知名度が高くなかったですし、昔から通う常連さんで、現在はそれなりの地位になった人たちが懐かしみながら集まってたりしました。
しかし他の口コミに書いてあるように、日出に長期滞在している老人組は非常にクセがある人が多く、まともな常連さんはそれが原因で足が遠のいてしまいましたね。
てばこさんもまともかどうかは別として、やはり長期組の醸し出す空気が嫌で行かなくなってしまいました。
また、日出が最近客足が遠のいている別の理由として、多分ラオスから来たと思うのですが、長年在籍していたとても働き者の双子のメイドさんが帰国されてしまったことですね。
噂では子供の頃にタイに連れてこられて、パスポートを取り上げられ20年近くも日出で働かされていたなんて冗談話もありますが、お二人がいなくなってからはサービスの質が落ちて活気がなくなり、お店の掃除も行き届かなくなってしまいました。残念です。
民宿日出の現状
三階のドミトリールーム前です
こちらドミトリー内部
昔は友達をつくるためにシングルではなくわざとドミトリーに泊まったりしました
こちらはシャワーとトイレです。日出にはたくさんトイレがあります
ほぼ全ての階にトイレとシャワーが2つずつあるので混みません
5階の談話スペースです
洗濯機は1回30バーツ
ここ数年、日出では談話室が改装されたり食堂が広くなったりしていますが、根本的なところを変えないと以前の活気を取り戻すのは無理ですねえ。日本語が話せるオーナーの息子さんも率先して経営に携わっているのですが、時代の流れに乗るのは難しそうです。
部屋の解説も一応しておきますと、5階のシングルルームはエアコンが無いのですが、同じ階に洗濯スペースがあり部屋も広くて安めなので年金組に人気の階です。住み込みのスタッフもこの階に住んでいます。
しかし女性がこの階に泊まると、普段部屋からでないおじいちゃん達が5階の談話スペースに出てくるようになり、部屋から出かける時に一声二声かけられ捕まり、気の優しい女性は観光に行きたいのに宿の外に出れなくなるという事態を何度も見ているのでお勧めしません。
3階と4階はそういった意味で談話スペースが無いのでトラブルはありませんね。短期の観光の人はこの階が多いです。ドミトリーは男性が4階、女性が3階にありますが、最近は貸切状態が多いみたいですね。
続いて2階ですが、改装してどんどん変な方向に行っており、ここ数年は皆で話せるスペースが縮小傾向です。食堂は少しの食器と電子レンジ、湯沸かし器がありますが調理などはできません。長期組の憩いの場ですので、短期の方は入りにくいかもしれませんね。
民宿日出の食堂は美味しい
ランチもやってますよ
安くて日本の味です
とんかつはおすすめです
とんかつセット100バーツ位だったかな
食堂は立地に続く民宿日出のおすすめポイントです。辛いものが多いタイ料理ですが、その中にあって民宿日出の食堂は辛くないものを多く取り揃えてくれてます。
また、バンコクでは高価な日本食もできるだけ現地価格に寄せてくれてますので非常にありがたいです。味も美味しい。ランチ時は地元の人達で賑わったりもしますよ。
【バンコク日本人宿】1つの歴史が終わる 民宿日出 まとめ
てばこさんは10年以上前に、バンコクでコンドミニアム購入話を蹴ったのですが、価格は現在3倍以上に跳ね上がってます