もくじ
えっ?ジョージアでしめ鯖を作る?
ジョージアの首都、トビリシに住む日本人の多くがぶつかる問題。それはお刺身で食べられるお魚が市内でほとんど手に入らないことです。
しいてお刺身でいけるというのは、アグロハブという大きなスーパーで水槽で売っている活け魚を買うか、サーモンかイシモチか。どちらにせよトビリシ在住の殆どの方がお刺身を目にする機会はありません。
まあ日本から見たら海外なんてどこも似たようなものですよね。日本は世界一海産物が豊富ですから。
しかしてばこさん。もともと複数の飲食店を経営していたプロ手羽先ですので食材には非常に詳しいです。
そんなてばこさんが目をつけたのがスーパーやコンビニで売っている冷凍のサバ。
サバは寄生虫のお話が常につきまといますが、実は冷凍のサバは寄生虫冷凍によって死んでいますので、正しい状態で冷凍されたサバでしたら、解凍して生食で食べても問題ありません。(鯖アレルギーがある人は別)
鯖の冷凍を刺身で食べるっていうと皆さん微妙な反応の方も多いかと思いますが、そもそも日本で流通しているみんな大好きサーモンは一度冷凍されております。マグロも冷凍が多いですね。秋に出始めるサンマなんかは、冷凍サンマのほうが脂がのっていることも多いです。
そしてサバの身は冷凍にはどちらかというと向いているお魚でございます。ですので今回はトビリシで気軽に手に入る冷凍サバを使った、シメサバの料理法をご紹介していきたいと思います。
スーパーでしめ鯖用の冷凍サバをゲット
こちらはトビリシにたくさん店舗があるSPARというスーパー
冷凍庫を除くと鯖がいますよ
この水色の袋入りのものはしめ鯖でいけます
しめ鯖の入手先ですが、実はトビリシ市内でしたらどこにでもあるSPARで売っています。
あとは大きなスーパーのカルフールにもありますね。一袋2匹入りでだいたい10ラリ(400円)くらい。
ただしカルフールなんかに行くと、袋にはいっていなくて、むき出しで売られているサバも売っているんですが、そちらはちょっと心配だったので使っておりません。見が弱く表面が冷凍焼けしてたりするので。
しめ鯖で食べられる冷凍サバの見分け方
「冷凍の鯖を食べるなんて大丈夫?」という方も多いと思いますが、鯖にあたるのは大きく分けて2つ種類があります。
1つは先程お話した寄生虫(アニサキス)を生きたまま食べてしまった場合、もう1つは鯖に含まれるヒスチジンが変化してできるヒスタミンの過剰摂取です。
アニサキスは冷凍によって死にますので、冷凍サバをしめ鯖にする場合の問題がヒスタミンということになります。
さて、このヒスタミンですが、これは内臓に多く含まれているヒスチジンが内蔵の腐敗とともにヒスタミンに変化して作られるものです。そして鮮度の悪い内臓というのはハリがなくドロっとしている特徴があります。
つまりですね、スーパーで購入した鯖を解凍した時に、内蔵がドロっとしていなければそれは鮮度が良い時に冷凍されたものなので安全ということです。
てばこさんもいくつかトビリシで手に入れた鯖の内蔵を比べましたが、SPARのものは解凍しても内臓がドロっとなっていませんので問題ないかと思います。
本日はしめ鯖の握りを作ります
こちらは冷蔵庫で一晩解凍した鯖です
頭を落とします(包丁はカルフールで5ラリ200円)
内臓も取り除いて三枚におろします
内臓の薄皮もとりますよ
トビリシには良い包丁も良いまな板もありませんので、今あるものでやるしか無いですね。しかし工夫すればなんとでもなるのですよ。
3枚おろしが苦手な人はサバがちょっと半解凍の時に切ると比較的綺麗に切れますよ。
鯖に塩をふって30分冷蔵庫でおきます
こんなかんじに3枚におろします
そうしましたら鯖の両面に塩をたっぷりふりまして
ちょっと傾けた状態で冷蔵庫で30分おきます
ここで塩をふって味付けと生臭い水をサバの外に出す処理をします。塩をふってから冷蔵庫で少し傾けるのは、鯖から出た水が再びサバに触れないようにするためでございます。
一度魚からでた水は生臭いので、身に触れないようにポタポタと下のほうへ垂らしていきたいのです。
鯖をお酢で〆るための容器を用意しておきましょう
ジョージアのどこにでもある洋梨ペットボトル
ここから包丁を入れて・・
この形が魚を酢でしめるのに丁度よいのです
冷蔵庫にしばらく置いておいた鯖からはお水がでています
こちら塩をふって30分後の鯖
ペットボトルはお酢でサバを漬け込む時に便利な形です。もちろん普通に使えるサイズの容器があればそちらでもよいですよ。
この後はお酢に漬け込むのですが、塩に30分つけたサバはお水で塩を洗っておいて下さいね。
サバをお酢につけます
お水で塩を流したサバを容器に投入します
ここに安いお酢を投入(酢はなんでもよいです)
お酢でひたひたにします
トビリシのスーパーで手に入るお酢はワインビネガーやリンゴ酢だったりしますね。リンゴ酢はちょっと香りが強いのでワインビネガーのほうが合うかもしれません。
お酢はケチるとあんまり良い味にならないのでひたひたにしてくださいね。時間は20分~30分くらいでお好みです。保存をもたせたい場合はお酢強め、すぐに食べる場合のシメサバはお酢が弱めって感じです。
そういった意味で日本のパック売りされている既製品のサバは保存期間を長くしたいので、お酢が強めのところが多いですね。
まあお酢を強くしたところで寄生虫アニサキスは死なないので実はそこまで意味はないのですがね。なのでしめ鯖をする鯖の場合、鮮度の良い生鯖よりも、鮮度が良い時に冷凍した冷凍鯖のほうが食すのに安全だったりします。
ちなみにお酢はシメサバ専用で使うなら3~4回位までなら再利用可能ですよ。
鯖の骨を抜いていきますよ
こちらは20分お酢に付けたサバ
ピンセットで骨を抜いていきます
皮を手でむいちゃいます
今回はすぐに食べるのでお酢は20分ほど、次の日に食べるのでしたらもう10分ほど余分にお酢に付けましょう。
骨はもちろん抜くのですが、ピンセットがなければもう骨が入っている部分を縦にざっくり包丁で切っちゃっていいです。お店で出すわけではないので、食べやすければなんでもいいのです。
あと皮は頭側から引っ張るとビロビロってきれいに取れますが、皮を付けたまま切って、バーナーで炙るとお酢の酸味が飛び、香ばしくなってそれも美味しいです。
ちなみに食べきれなかったシメサバは、そのままグリルで焼くといい味の焼塩サバができます。お酢も飛ぶので塩味しかしませんからお子さんでも食べられますよ。
すし酢の作り方
塩これくらい
そこに砂糖これくらいたします
そしてお酢をこれくらいかもう少し多めに投入
すし酢は見た目の分量で塩1 砂糖5 酢6~8くらいです。
できれば一晩くらい置いたほうが味が落ち着きますが、すぐに使う場合はよくかき混ぜて下さいね。
フライパンでちょっと固めにお米を炊いていきます
鍋は利用中なのでそれならフライパン、お水はこれくらい
最初の10分で沸騰するくらいの火加減、酢飯用は少し水を少なくして固めに炊きます
沸騰したら弱火で放置
炊けたお米が熱いうちにすし酢を入れて冷まして完成
お米は鍋だろうがフライパンだろうがどんな入れ物でも蓋さえしめれれば炊けます。弘法筆を選ばずです。しいて希望を言えば素材に厚みがあるもののほうがまあ焦げにくくて良いです。
お米を炊くコツはお米を事前にしっかり浸水しておくことと、最初の10分で沸騰してくるくらいの火加減で火を入れることです。
あとどうしてもコンロが小さくてムラができる場合はたまにかき混ぜても大丈夫です。
お米を炊いている最中は絶対に蓋をあけてはいけないなんて話もありますが、あれは日本特有の粘りがあるお米などの場合や、密封性の高い鍋などの場合には差が出ますが、ジョージアで手に入る鍋やお米だとそこまでこだわる必要はありません。意外ときちんと炊けちゃうものなんですよ。
あとはお米が熱いうちにすし酢を入れて混ぜて冷まして握れば・・・
しめ鯖寿司が完成っ!
しめ鯖お待ちっ!
お好みで生姜やネギをそえるとまた一段と美味しくなりますよ!お寿司の握り方に関しては練習いりますのでyou tubeとかで勉強して下さいね。
別にお寿司にしなくても、熱々ご飯にカットしたシメサバのせて、半熟卵のせて醤油をかけてネギやしょうがをのせたシメサバ丼でもすんごく美味しいです。
ジョージア良い国だけど、お刺し身食べれない問題はこれで解消できます。
というわけで、本日はトビリシのスーパーで売っている冷凍サバで作るシメサバのご紹介でした~!
トビリシのスーパーで売っている冷凍サバで作るしめ鯖! まとめ
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