もくじ
クレジットカードの海外旅行保険
海外旅行保険ですが、個人旅行の場合は自分で用意しなければいけません。
ネットの個人旅行向け海外旅行保険に申し込んだり、航空券を購入する時や空港で加入することができますが、どれも月に換算すると1万円を超えるくらいの金額になるものが多く、なかなかの出費になります。
そこで中・長期で海外に行く方向けに、90日の海外旅行保険がついているクレジットカードを3枚組み合わせて、270日間の旅行保険を作る裏技をご紹介していきます。
どのクレジットカードでも良いというわけではない
クレジットカードについてくる海外旅行保険ですが、どのクレジットカードにもついているわけではありません。
一般的によく使われている銀行系カードやイオンカードなどは残念ながら海外旅行保険は弱く、そのままでは利用できません。
また、海外旅行保険はついているものの、保険が有効になる条件が厳しいものや、日数の縛りが厳しいもの、年会費などが高額で元がとれないというものも多いので、270日の保険をお得に作るためには選別が必要です。
・ニコスVIASOカード
・高島屋カード
・イオンカード
・楽天カード(プレミアム・ブラックカードは除く)
自動付帯と利用付帯
今回の裏技ですが、クレジットカード保険が自動付帯と利用付帯のものを組み合わせて270日の保険を作り上げます。
自動付帯:海外に出国した時点で保険が自動で有効になるもの。
利用付帯:海外への航空券や現地での交通費などを決済した時点から有効になるもの。
今回ご紹介するクレジットカードの保険はどれも有効期間が90日間ですので、自動付帯のものを1枚、現地で利用した日から有効になる利用付帯のものを2枚使います。
利用付帯は海外での公共交通料金(電車・バス・船・航空券)などが対象ですが、購入タイミングの縛りや、時刻表があるものという条件、レンタカー、ホテルが手配したバスなどはダメというルールが隠れていたりするので、約款はしっかり目を通しておくことが必要です。
また、保険が有効になっていなかったというトラブルが非常に多いので、まず最初の90日は自動付帯のクレジットカードをおすすめします。
補償される料金は100万円が目安
海外旅行保険で重要な補償金額ですが、死亡保障や携行品損害は人によってはそこまで重要ではありませんが、必ず見ておかなければいけないのは、傷害治療費用と疾病治療費用の2つです。
タイ旅行で良くあるのが、移動中にバイクとぶつかっての怪我や食中毒が多いですが、万が一入院するレベルになりますと1日で10万円は軽く飛んでいきます。
ですので、傷害治療費用と疾病治療費用については補償金額が100万円はほしいところです。
・ビュースイカカード(50万円まで)
・三井住友カード(50万円まで)
クレジットカードの組み合わせ方
それでは具体的なクレジットカードの組み合わせ方の紹介です。
用意するのは下記の3つのカードです。
使い方としては、まず初めに自動付帯のライフカード又は楽天プレミアムカードで90日をカバーし、その後、利用付帯のリクルートカード①を使い、90日後に同じく利用付帯のリクルートカード②を使って、合計270日の保険を作り上げるという流れです。
1枚目はライフカード又は楽天プレミアムカード
まず最初の90日保険をカバーする自動付帯カードです。
実は以前まで、エポスカードや横浜インビテーションカードという年会費無料で自動付帯の定番カードがあったのですが、残念ながらどちらも2023年10月より「利用付帯」に改悪されてしまいました。
もちろん航空券を買うなどして有効化すれば良いのですが、利用付帯はカード会社によって条件が異なり、保険が有効になっていなかったというトラブルも多いので、ここでは1枚目に使う自動付帯カードの代替として、ライフカード(旅行傷害保険付き)か、楽天プレミアムカードをおすすめします。
ライフカードは年会費1,375円(初年度無料)、楽天プレミアムカードは年会費11,000円ですが、傷害治療費用と疾病治療費用はライフカード200万円、楽天カード300万円で自動付帯です。
年会費が高い楽天プレミアムカードですが、タイ長期滞在者の多くの方が取得しています。
その理由として、スワンナプーム国際空港やドンムアン空港などにある空港ラウンジが無料で利用できるプライオリティパスが付帯してくること。→プライオリティパスが使える場所
自宅⇔空港のスーツケースなどの送料が無料になること、入会時に5000円相当のポイントが貰えること、楽天を利用した時のポイント倍率があがることなどメリットが多くあり、年会費の元は簡単に取れてしまうからです。
また、バンコクには楽天カード保険の代行会社があり、キャッシュレス利用の際に各病院との連携が非常にスムーズなのもメリットです。
利用付帯はリクルートカード
次に2枚目、3枚目に使う利用付帯のクレジットカードですが、ここではリクルートカードを2枚作って利用します。
リクルートカードは年会費無料で利用付帯の条件が比較的緩く、傷害治療費用と疾病治療費用が90日で100万円までカバーされ、実際に保険を利用できているという報告が多い安心のカードです。
2023年10月から自動付帯が利用付帯に改悪されたエポスカードと横浜インビテーションカードが、今後この2枚目に利用する枠にはいってくる可能性がありますが、まだ実際に保険利用が成功した報告がありませんので、しばらくはリクルートカードが無難かと思います。
なお、リクルートカードを有効にするための条件は下記の3つですが、
①自宅から空港へ行くまでの公共交通機関の代金
②海外航空券、海外ツアーの代金支払い
③日本出国後の公共交通乗用具(電車・バス・飛行機)の利用代金
この中の③の条件を使って利用付帯保険を有効にします。
そしてその具体的な方法ですが、おすすめなのは、KLOOKの公共交通機関利用です。
トップページ上部に『交通手段』というタグがあるので、そこをクリックしてタイを選択すれば色々な公共交通機関がでてきます。
KLOOKですとバスの時刻表がありますので、保険が有効になる条件を満たしています。また、利用明細も利用したアカウントにきちんと残ります。
保険請求の時に大きな壁になるのがこの利用明細なのですが、はっきりとした明細をだしてくれない会社が多かったり、タイ語しか通じないということや、タイの激安ネット交通会社などはちょいちょい飛びまして、明細が手に入らないこともよくあります。
ですので、明細書の確保を考えるとKLOOKからの予約が安全です。
ちなみに、昔は保険会社の判断基準が曖昧でしたが、2024年4月時点ではGrabタクシー利用でも問題なさそうだとの報告があがっております。
番外 楽天カードの利用付帯は難しい
先に紹介した年会費が高い楽天プレミアムカードですが、年会費がどうしても払えないので通常の楽天カードや楽天ゴールドカードなどの利用付帯でなんとかしのぎたいという方もいると思います。
しかし楽天ゴールドカードや楽天カードの利用付帯はとてもわかりにくく、特に中長期の海外旅行ならば上記赤枠の「渡航先への航空券」がメインの商品になり、航空券が募集型企画旅行に該当するかどうかで保険が使えるかどうかが変わりますが、該当するかどうかは楽天カードのコールセンターでは直接判断が難しいという代物なのです。
なのでチケット販売先に問い合わせて確認をとる作業が必要なのですが、なんと販売先でも対応した人によって返答が異なるという事例が多々あり、トラブル多発の商品なのです。
また楽天に限らず、当サイトで利用付帯カードを実際に利用を確認できたのはリクルートカードと三井住友カードくらいで、ほかは実際に使ったわけではないので、自信を持ってすすめられるのはリクルートカードということになります