もくじ
ヤンゴンからバガンへの交通手段
ミャンマーの首都ヤンゴンから、2019年に世界遺産に登録された遺跡群が立ち並ぶバガンへはだいたい600kmほどの距離があります。
ミャンマー政府はバガンの観光的価値を早くから見出しており、ヤンゴンからバガンへの道路や空路はかなり整備されていますし、バガンの街自体にも色々な条例を適用し、景観を守る努力をおこたっていません。
そんなバガンですので我々旅行者もいろいろな交通手段が用意されています。
ヤンゴン空港から飛行機でバガンに行く方法
飛行機での移動は費用は一番高いですが、移動時間はもちろん最短です。
ヤンゴンからバガンに移動する場合に利用する空港は、ヤンゴンのダウンタウンから北に1時間ほどいったところにあるヤンゴン国際空港からバガン東のニャウンウー空港(Nyaung-U Airport)を使うことになります。
この路線に就航しているメジャーな航空会社はありませんが、ローカル航空会社3社が飛んでおります。
ミャンマー・ナショナル航空(Myanmar National Airlines)
ゴールデン・ミャンマー航空(Golden Myanmar Airlines)
以前までヤンゴン⇔バガン間の路線は便数がものすごく少なかったのですが、世界遺産に登録されたことで少し便数が増えました。
バガン行きの時間の目安ですが、ミャンマーナショナルエアラインですと午前7時発と午後15時45分発の便があります。午後便に関しては2019年の時点ではミャンマーナショナルエアライン1択ですね。
エア・カンボーザは午前8時45分発の便が1日1本、ゴールデン・ミャンマー航空は午前7時30分発の便が1日1本で、どの便も所要時間は1時間20分ほどです。
ローカルの評判としては、ビジネスマンが多く利用する無難なものがミャンマー・ナショナル航空で、値段はゴールデン・ミャンマー航空が一番安いですが、ゴールデン・ミャンマー航空は外国人価格がありますので、結局旅行者はどこも1000円前後の誤差に収まる感じです。
ちなみにヤンゴンのダウンタウンからヤンゴン国際空港まではスーレ-パゴダのバス停から空港バスがでています。2019年時点で500チャット(35円)ですよ!
所要時間は空いている時間ですと50分ほど、朝と夕方は90分ほどかかりますのでご注意を!
ヤンゴン中央駅から鉄道でバガンへ行く方法
鉄道でバガンまで行く場合は、基本的に1日1便で、午後16時の出発で所要時間は約17時間半という長丁場になります。もちろん寝台列車ですね。
しかし所要時間は14時間で着いたという報告もあれば途中で電車が止まって20時間以上かかったなんて話もあり、なかなか時間が読めません。正直ミャンマーの電車の状態はあまり良くないので移動方法としてはおすすめはしません。
チケットを取る方法は①ツアー会社を通すか、②駅に直接行くか、③オンラインでの購入になりますが、①のツアー会社は鉄道のチケットを意外と扱っていないところが多いのでご注意下さい。ちなみにおすすめは③のオンライン購入です。(※2023年6月時点でオンライン購入のリンクが消えてしまいました)
オンラインですが、外国人価格があるのは容認していただくとして、チケット料金はだいたい10ドル~20ドルくらいです。
バガン行きの電車に乗るためにはヤンゴン中央駅(Yangon Central Railway Station)へ行きます。スーレーパゴダから徒歩20分ほどの距離ですが、歩道はそこまで歩きやすいわけでもないので、Grabタクシーで移動がおすすめでございます。
Grab App
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ヤンゴンから寝台バスでバガンへ行く方法
それでは今回のメインであるヤンゴンからバガンへの寝台バスでの移動についてご説明していきますね。
寝台バスは、バガンへ行くなら2020年時点では一番のおすすめ手段です。たくさんのバス会社が運行してますので夜行便もあれば午前便もあります。
出発時間の調べ方はオンラインチケットの予約方法を含めてこちらの記事で解説してますよ。
料金は2020年1月時点でVIPクラスが15~20ドル前後とお安く、3列シートで快適な広さです。
4列シートのバスですとVIPの半額近くにもなりますが、VIPと普通のバスの差は金額の割に大きな差があります。
安いシートはかなり疲れがたまりますので、バガンに到着したのはいいけど疲れてホテルでゴロゴロしているだけになりかねないのでおすすめしません。
VIPバスは会社によってはコーヒーなどの軽食もついていますし、バガンまでの道はミャンマー政府が本気で整備しているので綺麗で時間もかなり正確です。(所要時間は約10時間)
ただし、バス乗り場はヤンゴン郊外のアウンミンガラー・ハイウェイ・バスステーション(Aung Mingalar Highway Bus Station)でして、ここはものすごく混雑していてカオスな感じで旅行者からの評判は最悪ですが、バス会社のオフィスにさえ入ってしまえば落ち着けますのでご安心を。
アウンミンガラーバスステーションまでは、スーレーパゴダのバス停からわずか200チャット(15円)で行くことができますよ。
ただし、ヤンゴン市内のバスはとっても混みますので大きな荷物がありましたらGrabタクシーを使って、バスターミナルのオフィスの前まで連れて行ってもらうのをおすすめします。
バスチケットの予約はオンライン予約が一番便利
アウンミンガラーバスステーションの各バス会社のオフィスに行けば、ローシーズンでしたら当日でも簡単にとれます。
しかし事前予約したい場合に、わざわざバスターミナルまで行って窓口での予約は面倒くさいのでおすすめはしません。
他の方法として、宿泊しているヤンゴンのホテルでもバスの予約を代行してくれますし、街のツアー会社でも問題なくとってくれます。これらは間に英語が話せる人がはいってくれるので安心感がありますね。
しかし時に、席の狭いバス会社に当たってしまうことも。
ということで一番のおすすめはオンラインチケット予約です。下記の記事で詳しいバスチケットのとり方の説明をしていますので、この記事を一通り読んでもらってからぜひオンライン予約をしてみてください。
複数のバス会社から好みのランクと時間を比較しながら選べますのでとっても便利ですよ。
バガン行きの寝台バス会社はどこがおすすめ?
安定したサービスのJJエクスプレス
こちらJJエクスプレスのアウンミンガラーバスターミナルのラウンジ
チケット売り場のスタッフさんはたくさんいてテキパキ
バガン行きのVIPバスは大抵1+2の3列シート
ブランケットも用意されています
全席にモニタもちゃんと付いています
さすが日本人に一番人気のJJエクスプレスのVIPバス。広くて快適です。冷房も寒いですが、ガンガンということもなく、羽織るものが一つあれば快適です。
最初にお水と軽食が渡されて、後からコーヒーかジュースが貰えます。ブランケットは毎回クリーニングしている様で安心。ちょっとサイズが小さいけれども。
背もたれはかなり倒れますが、その分前の人の背もたれがこちらへかなり干渉します。これは遠慮して背もたれを倒しきれない日本人には厳しい仕様。
また、モニタにUSBソケットがついておりスマホなどが充電できますが、背もたれを思いっきり倒されると充電しにくくなってしまいます。
あとこれは重要なのですが、ミャンマーにありがちな夜中に音楽ガンガン、クラクション鳴らしまくりということがないのはさすが有名会社ですね。快適なバスです。
お値段は19ドルで今回の中で一番高いですが、満足な内容でございますよ。
格安でバガンまで行けるElite BUS(イーライトバス)
こちらはEliteのマンダレー→ヤンゴン便です
マンダレーのバスラウンジは小汚いですが問題はなし
ブランケットはもちろんあり
席の足元も広々
朝方のご様子
EliteはJJエクスプレスの次によく名前を聞くバス会社ですね。ミャンマー人の間でも有名です。常にJJエクスプレスよりも値段を低く設定している感がありますね。
しかし安くても寝台バスは基本的なサービスはJJエクスプレスとほぼ同じで、ブランケットとお水がついていますね。コーヒーサービスは無いです。(まあ寝る前に眠れなくなるコーヒーサービスもどうかと思いますが・・・)
席はJJエクスプレスと同じく広いんですが、背もたれが思いっきり倒れます。前の人の背もたれが思いっきり干渉してきます。多分今回ご紹介する3社のバス会社の中では一番倒れます。
これは長所でもあり短所でもありますね。
あとブランケットが今回のバス会社の中で一番ゴワゴワしてます。これはマイナス。しかし車体は新しくてエンジン音も静かでしたよ。USB給電ももちろんあり。車内はちょっと冷房強めなので羽織るものは必須。
お値段は今回の中で一番安くて、約15ドルでした。
一番快適な移動だったFamous BUS(フェイマスバス)
バスラウンジの前の狭いスペースにバスがびっしり
ブランケットは一番大きいです
足元も広々
USB充電はもはやどの会社も標準装備なのです
今回てば旅が一番おすすめするバス会社がこちらのfamousです。
バスに乗り込むと一番最初に添乗員さんがコーヒーやジュースなどの飲み物を1人ずつ聞きに来てくれます。うーん。VIP感あります。もちろん軽食とお水もあります。
そしてブランケットが3つの会社の中で一番やわらかくて大きいです。これはポイント高い。かと言って冷房はガンガンではないのでご安心を。
あと背もたれが他の2社にくらべて倒れません。しかし寝るには十分な角度。おかげで前の人の座席がそこまで干渉してこないので精神的に楽な旅になりました。USBの給電もしやすい。これは人によっては長所にも短所にもなるところですね。
てばこさん達は後ろの人に気を使って思いっきり背もたれを倒さない派なので、これくらいがちょうどよかったです。
そして車体に関しては今回の中で一番新しいですね!エンジン音が静か!深夜はクラクションも鳴らさないので爆睡できますよ。
お値段は今回ご紹介した3社の中では真ん中の16ドルですが、シート、ブランケット、社内の静けさともに一番快適に移動できたバス会社でした。
寝台バスでヤンゴンからバガンへ移動します
ヤンゴンからバガンへ寝台バスで移動するためには、ヤンゴンの北に位置するアウンミンガラーバスターミナルへ市内から移動します。
そしてバスターミナルからバガンまでは寝台バスで8時間くらいですね。ただし途中24時ごろに休憩が入って強制で全員降ろされますので、そこまでは寝ずに音楽を聞いたりして起きているのがおすすめです。これは全てのバス会社共通ですね。
みんながちょうど眠りにはいったところで叩き起こされるので不機嫌になりますし、その後眠れませんので。
アウンミンガラーバスターミナルのfamousオフィスから出発しますよ
こちらはfamousバスの待合室広くはないけど綺麗です
SCANIAはスウェーデンの車の会社です
インテリアに運転手の趣味がでてます
こちらは席においてある軽食
寝台バスの乗り方ですが、別記事で紹介しているStar Ticketでオンライン予約をしていれば、バスの発着15分前くらいにオフィスへ行って、カウンターでスマホの画面を見せるだけでチェックインできます。紙に印刷しておく必要はありません。
そしてチェックインの際に、受付のお姉さんがこれから乗るバスの車体番号を教えてくれます。
バスオフィスの目の前に出発時間の10分位前にバスが移動してきますので、あとは車体番号を確認して乗り込むだけという恐ろしく簡単な流れです。
famousのオフィスには一応トイレもありますが、残念ながらそんなに綺麗じゃありません。まあ使えないレベルではないですが、コレに関してはどのバス会社も似たようなレベルでございます。
というわけで定時でバガン行き出発です。
途中の強制休憩所
24時ころfamousの経営する休憩所に到着です
食堂なんで、ご飯頼まないと座りにくいんです
ミャンマー人は喜んでご飯食べますが、外国人はほとんどいないです
仕方なくカウスエ食べましたよ3000チャット(240円)
バガンへ向かう道はとっても快適でほぼ高速道路ですが、どこのバス会社も途中の休憩所では必ずお客さん全員降ろすというシステムがあります。
今回の休憩所には大きなトイレと、famousが運営する食堂がありましたが、メニューはすべてミャンマー語。
おかげ外国人観光客は注文の仕方がわかりませんし、VIPバスなので無料でついているのかな?なんて勘違いする人もいます。
実際には無料などということはなく、普通の有料食堂です。
身振り手振りで注文すると、作りおきのタミンジョー(チャーハン)かカウスエ(焼きそば)が選べるらしく、どちらも3000チャット(240円)で、ドリンクはテーブルに置いてあるお茶は無料で、冷蔵庫に入っているコーラやビールは1000チャットくらいで別売りです。
通常休憩は30分で、添乗員も運転手も食堂でまったりするので、出発の5分位前までバスは鍵がしまっています。とにかく暇な時間ですね。
というわけで強制休憩に文句たらたら状態でバガンへ向かいます。
バガンのバスターミナルへ到着
こちらはバガンのバスターミナル
famousのオフィスがあります、トイレも。
タクシーの運ちゃん達はホテルまでの行き方を教えてくれてます。親切
料金はきちんと決まってるんですよね。ただし、この看板を知らないとボラれます
というわけで正規料金でバガンへ向かいます
バガンのバスターミナルは、夜行バスで移動した場合は朝方到着なので人は少ないです。
着くとタクシーの運ちゃん達がわらわらと来るかと思いきや、バガンの風土のせいなのか、意外と勧誘にこないのでこちらから話に行きます。
行き先のホテルを告げるとそのホテルを知っている運転手さんを紹介されて、連れて行ってもらう感じです。今回泊まるホテルはニューバガン地区だったので、8500チャット(600円)とかなりお高めですが、これは正規料金で高くも安くもなりませんのでしかたありません。
あと注意ですが、ここには、馬車とタクシーの運ちゃんの二人組で行動している人がいます。英語で率先して勧誘してくるのですぐに分かると思うのですが、内容は馬車は10000チャット(800円)、タクシーは12000チャット(960円)だとウソをぶっこいて勧誘してきます。(通常タクシーは8500チャット)
でもタクシーの正規料金表はバスを降りた場所からちょっと離れた所に貼ってあるので、知らずに乗っちゃう人もいるんですよね。おっちゃんの人柄もなんかいいですし。
馬車に乗りたい人は良いですが、このおっちゃんの紹介でタクシーに乗るのはちょっと高いので避けましょう。ちなみにタクシーだとニューバガンまで15分ほど、馬車だと1時間近くかかります。
上の料金表写真に載っていたニューバガンやオールドバガンなどのエリアに関してはこちらの記事で詳しくご紹介しております。
あと余談ですが、夜行バスで行くと朝早くにバガンのターミナルに到着するので、まだホテルにチェックイン出来ない状態なんですが、ここに関してはバガン通の間で有名な、朝一から無料でチェックインできて朝ごはんも貰えるおすすめのホテルがあるので、そこもあわせてご紹介しておりますよ。
ヤンゴンからバガンへは寝台バスがおすすめ!【3社比較】まとめ
でもね、ミャンマーのローカル都市間の長距離バスは会社もあんまり選べなくて結構ボロいんです