もくじ
バギオではほとんど留学生が一度は体調を崩す
バギオに留学をされた方の多くは一度は風邪をひかれるかと思います。これは環境が急に変わったせいで身体の免疫力が弱くなることもありますし、日本よりも人口密度が高いことや、昼と夜の温度差などいろいろな要因が考えられます。
大抵の方は日本から風邪薬などを持参されていたりするので、病院に行くことは稀だと思いますが、結構な頻度で咳がずっと止まらないという方がいらっしゃいます。
もちろん原因が風邪やマイコプラズマ(風邪によく似た症状で咳が多くでる)の場合も多いです。しかし関節の痛みや発熱がほとんどなく、咳が長期にわたって止まらない場合、もしかしたらアレルギーの可能性も視野に入れたほうがよいかもしれません。
それじゃあアレルギーの対策は?
アレルギーはとにかく元から対策が必要です。
まず実行できそうなのが殺虫、そして掃除、天日干しを徹底することです。しかしここはフィリピンなので少しコツがいります。その当たりを今回は詳しく説明しますね
殺虫、そして掃除の仕方
まあここを読んでいる方は大抵中長期でバギオに滞在されている留学生の方かと思われますので、そちらの方々の環境に合わせて書かせてもらいますね。
旅の必需品です
まず掃除ですが、とにかく部屋に写真のワンプッシュゴキをまきましょう。あ、お布団にはかけないように。そして1時間ほどおいてから掃除を開始しましょう。こいつは部屋にいるゴキはおろか、ダニ、蟻、南京虫まで殺ってくれる世界中のバックパッカーの必需品です。むちゃくちゃ効きます。
日本から持ってない人は仕方ないのでそのへんで売ってる殺虫剤でも軽めにまきましょう。とにかく部屋にいる目に見えない虫を一網打尽にしてから掃除を開始します。
さて掃除ですが、掃除機があれば問題ないです。問題はホウキしか無いときです。この場合、大きなホコリは取れるのですが、肝心のアレルギーの原因であるダニの死骸などは、掃けば掃くほど空気中に舞い上がるだけなのです。なのでここは我慢して水拭きします。
えっ?床がカーペット?その場合は仕方ないのでガムテープでペタペタとホコリをとってください。幅の広いガムテープはバギオではなかなか売ってないのですが、アバナオスクエアの本屋さんと雑貨屋さんにはおいてあります。これにて殺虫&掃除は完了です。
キッチンに3~4吹きすれば2週間位は余裕で効果があります。アジア圏では必須になりました。
天日干しパンパンでアレルゲンを飛ばします
次にお布団とマットを天日干しにかけます。昔は最強と言われていた天日干しですが、最近は情報が正しく整頓されて天日干しではダニは死なないということがわかりました。できれば65℃以上までお布団の温度を上げないとだめなんですよね。
もし記事を読んでいる方が、セブや南国地方の方でしたらベットマットごと車にいれちゃってください。夏の車内は60℃超えますので30分ほどでダニ退治が終わります。その後軽くパンパンしておしまい。
じゃあバギオ住まいや車のない人はどうすればよいのか?ダニ死滅効果は半減ですがとりあえず干しましょう。この天日干しの最大の目的はダニを殺すことではなく、現在マットに溜まっているダニの死骸を振り払うことなのでご安心ください。
結構な確率で学校やホテルのマットは長い間干されていません。その間にダニの死骸が積もり積もってます。ですので天日干しの際に軽くマットを叩いてやってください。日本でふとんを叩くのはふとんを痛めるだけのでやめたほうが良いと言われていますが、ここはフィリピン。マットに溜まっているダニの死骸の数は日本の比ではないということで、遠慮なくパンパンしてダニの死骸を外に出しましょう。
ささやかながら天日干しをしながらパンパンすることで、この時に生きてマットにしがみついているダニも少しは飛びやすくなります。これにて天日干しは完了です。
以上でとりあえずのアレルギー発生源は食い止めれます。ですので、まずは一夜を新しい環境で過ごして様子を見てみましょう。ちなみにてばこさんは、日本ではダニ対策として冬でも夏でも布団乾燥機を使ってます。アイリスオーヤマの布団乾燥機は小さくて使い方もお手軽で効果絶大です。
ダニ捕りシート
掃除が一通り終わっても、ダニは必ず生き残っています。そこでこのダニ捕りシートを布団の下にしのばせておきます。
これはダニを引き寄せる成分が塗布されていますので1日おけば結構効果があります。実際に全身をダニに噛まれたてばおさんがこれを使うと1日で被害が減り、3日で完全にダニに噛まれなくなりました。
効果も3ヶ月つづきますのでコスパもよく、特に布団を干しにくい雨季なんかにはとても戦力になる優れものグッズなのです。
それでも咳が止まらなかったらフィリピンの薬に頼りましょう
2週間以上咳が止まらなければ病院ありですね。普通はクレジットカードの海外保険とかでなんとかなります。
風邪やマイコプラズマを疑いつつも身体のだるさや熱などそういった症状があまりなくて咳や鼻水や目のかゆみが止まらない場合、以下の薬を試してみてください。
Allegra アレグラ
アレグラは日本でもおなじみのお薬ですね。 こちらではFexofenadine hydrochlorideといいます。抗ヒスタミン系のお薬で花粉症や蕁麻疹などにも効きます。60mgでしたら一日2回服用、効き目は弱いですが副作用もほぼなく、万人におすすめできるお薬です。
Cetirizine セチリジン
セチリジンは日本ではコンタックZに含まれてるやつですね。抗ヒスタミン薬です。バギオではその辺の薬局でもジェネリック薬局でも売ってます。
写真のセチリジンはジェネリックですね。抗ヒスタミン系のお薬の中では中の上の強さで、寝る前に一粒飲めば次の日一日効いてくれます。副作用はそんなに強くないですが、喉が乾く成分がはいってますので、そこに総合風邪薬などによく入っているジヒドロコデインリン酸塩 (咳止め成分、こちらも喉が乾く)などと重複させるのはおすすめしません。ちなみにコンタックZは一粒100円とかしますが、セチリジンは一粒3ペソとかです。
あとセチリジンが酔い止めの薬になるという話を聞いたのですが、たしかに抗ヒスタミンは酔い止め効果がありますが、セチリジンは脳に作用しにくい薬なので実際の酔い止め効果はほぼ無いです。なのでバス酔い対策で飲んでも無駄ですね。
フィリピンで酔い止め薬となると、Bonamine(ボナミン)の大人なら25mgですね
Sinecod シンコッド
シンコッドは咳止めのお薬です。抗ヒスタミン系ではないので直接アレルギーに作用するわけではないのですが、授業中など単純に咳を止めたい場合はこちらの薬が有効です。
ただ個人的な感想になりますが、日本人は効く人と効かない人の割合が4:6くらいな感じです。はい、効かない人のほうが多いです。大抵の薬局においてあり、一粒25ペソ前後ですね
Strepsils ストレプシルズ
こちらはオーストラリアやイギリスでも売られているのど飴です。薬局で「喉痛い」っていうと、この飴を勧めてくれることが多いです。8粒で50ペソ弱くらいですかね。短時間ですが炎症を抑える成分入ってますので荒れた喉には効果があります。
Difflam(ディフラム)
Difflam(ディフラム)は上のストレプシルよりも麻酔効果が強力なのど飴です。一粒25ペソくらいする高級品です。効果は3時間位ですが本当に喉が痛い時はこいつに頼るのもありです。痛みをとると言うよりも麻痺させて楽にするのど飴ですね。
ちなみに、アレルギーの話とはちょっと離れてしまいますが、風邪対策などののど飴は、色々な殺菌作用や効能がうたわれていたりしますが、基本的に人の唾液には強力な殺菌作用がありますので実は成分などは気にしなくても良いです。
麻酔効果がほしい時はまた別の話ですが。結局てば旅的におすすめできるのど飴というのは、常に舐めていたくなる自分好みの味で、一粒が長く持つのど飴が最強だと確信しています。そうです、常に喉を潤すことが喉に一番の対策なんですね。のど飴の成分は二の次なのです。
薬を買う時のコツ
なお、お薬の購入ですが、フィリピンでは通常の薬局とジェネリックを扱う薬局があり、お値段が下手すれば10倍近く変わります。バギオで有名なところは上記の看板のGenerikaさんですね。
先程のジェネリックのセチリジンというお薬ですが、通常の薬局ですと名前が少し変わり一粒25ペソ位、ジェネリック薬局ですと一粒3ペソ位です、効果は変わりませんのでジェネリックをおすすめします。
ちなみにジェネリック薬局はSMモールやセッションロードなどの家賃が高いところには少ししか出店していません。大抵裏通りに隠れています。パブリックマーケット周辺なんかにはたくさんありますね。
また、ネットで事前に調べてお目当ての薬をピンポイントで狙う方が多いですが、なかなかピンポイントでその薬がある事は少ないです。ですので症状を辞書で調べて薬局の人に言うか、書いて見せてお薬を選ぶのが良いでしょう。ピンポイントでその薬しか嫌だって人はフィリピンでは生きていけません。
あと、やはり咳の原因がアレルギーではなく、風邪かマイコプラズマの可能性が濃厚だという場合、病院へ行ってそこでもらえるのは抗生物質ですが、これらは特効薬というほどではなく、結局は身体の自然治癒力に任せるしかないのです。抗生物質も実は気休め程度。
結局おすすめの咳止め薬はなんでしょうか?
それでは風邪の場合どの薬を飲めば早く治るのかと言うと、てば旅では一般的なバイオフルのような総合風邪薬や、上のシンコッドのような咳を止める薬は使いません。
それなら何をおすすめするかといいますと、Solmuxをおすすめします。普通の薬局ですと10ペソ前後ですが、カルボシステインというジェネリックだと1個3ペソくらいですね。こちらは器官の粘液を修復して痰を外に出しやすくしてくれます。
通常のお薬は症状を抑え込んで楽にしてくれるものなのですが、それですと体内の病原菌を身体の外にだすことができません。Solmuxは症状を抑え込むというよりは、症状に乗っかって病原菌を外にだすのを助ける役割があります。お薬の中では地味な存在ですが、風邪やマイコプラズマを早く治したい時はもうコレ一択です。
ただし、よっぽど頭痛や喉の痛みがひどかったり、学校の授業でたくさん発言をしないといけないときなどは我慢せずに喉のお薬やパラセタモール(日本名アセトアミノフェン)やバイオフル(中にパラセタモールはいってます)を使いましょう。それで熱や頭痛の症状を落ち着かせてからSolmuxを使えば問題ないです。