もくじ
インジケーターはチャートを見やすくしただけのもの
インジケーターは、ローソク足の値を基準として移動平均線や一目均衡表など様々な形で視覚的に判断できる材料をチャート上に表示してくれるツールです。
MT4インジケーター倉庫さんやEA門さんのようなサイトで無料で手に入りますので、トレードを始めたばかりの頃はインジケーター漁りにはまる方も多いです。
てばこさんもボリンジャーバンドと移動平均線は表示させているみたいですね。しかし、てばおさんのように、インジゲータだけに頼ってトレードをする人で勝ち続ける人は見たことありません。
複数のインジケーターを組み合わせて相場に最高に効く組み合わせを探すことを、業界用語で「聖杯探し」なんていいますが、残念ながら投資の世界に聖杯なんてものはありません。
相場というものは常に環境が変わるもので、インジケーターが全く効かない時期も多々あるからです。
インジケーター崇拝思考が消えない理由
人気のインジケーターである一目均衡表とRSIだって効かない時はまったく効きません。
しかしインジケーター崇拝思考がなくならないのは、インジケーターは投資業界がバンバン初心者向けに宣伝しているからです。
インジケーターみたいにわかりやすいものがないと、初心者の方々が市場に流れ込んできてくれません。プロの方々達にとってカモである初心者のお金が市場に入ってこないと困りますからね。
それに雑誌や本なども、インジケーターの説明なら簡単に一冊かけますよね、実はトレードに本当に必要な「集団心理分析」なんて本は売りにくいですが、「ボリンジャーバンドを極めて勝てるFX!」なんて本は売りやすいですものね。
インジケーターは反応が遅い
さて、インジケーターですが、ローソク足の始値、終値、高値、安値の4つの数字を利用してチャートに描写します。
ですので、インジケーターがはじき出す最新の数値というものはローソク足よりも早く確定することはないんです。
しかもローソク足の時間によっては確定するのに半日以上かかってしまったりもします。
有名なエントリーサインで、移動平均線の長期に短期が下からクロスするゴールデンクロスなんていうのも、実際には反応が遅すぎて、ゴールデンクロスした頃には大分利益を逃していてまったく使い物になりません。まあ長期投資ならば使いみちもありますが。
オーバーフィッティングに注意
オーバーフィッティングという言葉をご存知でしょうか?インジケーターをバンバン使って数値をこねくり回し、特定の相場にピッタリ合わせることを言います。
しかし先程も言いましたが、相場環境というものは常に変わります。オーバーフィッティングされたインジケーターは融通が効かず、少しでも相場環境が変わってしまえばまったく通用しなくなるので、その都度調整して効いてる気にならなければいけません。
しかし調整が完全に終わる頃にはまた新しい相場環境になっていたりと無駄な作業になることも多々あります。
MTを使ったEAなどの自動売買システムで運用している方々はこちらの世界でがんばっておられるみたいですが、基本的には常に調整の日々です。
こんなにインジだらけでは勝てる相場も勝てません
インジケーターは使いたいものを使いやすく使えばいい
インジゲータは正直無しでも勝てます。ただしそれはローソク足を読み切れてからの話ですので、最初は1~2つくらいならサポートとして使っても良いかと思います。
ただしどのインジが有効なのか、どの数値が有効なのかというのは人によって取引方法が違うので正直使いやすいものを使えば良いというものが正解です。
数値をこねくり回さず使い続けていればインジの読み方が自分なりの解釈で固定されるからです。
例えば移動平均線ですが、ゴールデンクロスで使う人もいれば、線の角度でトレンドを読む人もいます。
線からの乖離をみて逆張りなんて使い方をする人もいますし、てばこさんの移動平均線の使い方に関しては、短期中期長期で、今どれだけの人が損した気分なのか?得した気分なのか?という相場の重さを測るのに使ったりします。
うまくいかないからと言ってインジをいちいち変えるのではなく、ずっとお供に添えておけばどうやって使ってあげるのが一番自分に合っているのかがそのうち分かるようになります。もちろんメインでの使用ではなくてあくまでサブでの使用ですけどね。
インジに頼りすぎが良くないのはわかったけどじゃあなにを頼ればいいの?
上の方でも書きましたが、インジというのは結局ローソク足が私達に伝えたいことをちょっと遅れてわかりやすく可視化しただけのものです。
そしてインジはそれぞれ得意不得意があるので、ローソク足が本当に言いたいこととは別に、言わなくてもいいことも可視化してしまいます。なのでインジをたくさんいれるとローソク足が言わなくて良いこともたくさん目に入って来てしまうので判断が鈍るんです。
というわけで極めるならばインジケーターの材料であるローソク足を理解することです。
以前参加したセミナーで、ローソク足を外人に例えて「外人がなにを言ってるのか理解するためにチャート語という言語を我々は勉強しなければいけない」とかの例えで説明する講師もいましたが、個人的にはもうちょっとぼやけているというか、ペットと会話するような感覚です。「多分散歩いきたいんだろうな~。多分かまってほしくないんだろうな~。」とかのだいたいな感覚です。
そのだいたいな感覚を複数集めて証拠として強くなった時だけエントリーするんです。
チャートの動きは完璧に理解することはできないけど、愛情を持ってずっと一緒にいればなんとなくわかってくるということです。ローソク足の理解に関してはてばこさんがまたいずれ詳しく説明してくれますのでお待ちを。